2025.09.17
ようやく「災害級」の猛暑も収まる気配ですが、皆様、お元気でしょうか?
今年の夏も色々な動きがありました。順にご報告させていただきます。
広野町への訪問とカムチャッカ半島の地震。
実は7月30日に広野町にミーティングに行く予定だったのですが、カムチャッカ半島での大地震で東日本と東北地方の太平洋沿岸には津波警報が発令されたため、延期となりました。幸い、広野町を含む浜通りには被害は無かったようです。
広野町でのプロジェクトも進行中です。余白のアートフェア福島広野 ed.2 「未決の風景Unresolved Landscapes」は8月24日には公募も終わり、現在は鋭意審査中。40人の応募者の中から今回はどんなアーティストが勝ち上がるのか、審査委員長を務める僕にもまだわかりません(ただし、学生カテゴリの鈴木紅璃さんは同カテゴリで唯一の応募でしたので招待が確定したとのことです)。
公募組以外では現在までに48名・組の余白のアートフェア福島広野 ed.2 への出展が決まっています。余白のアートフェア福島広野の独自のルールとして、「会場まで来ていただき在廊したり、運営ボランティアとしてお手伝いいただいた方は、次回の出展を確定とする。」いうものがあります。多くのアーティストの方々は、本当に広野町を気に入ってくれたようで、お声掛けしたら多くの参加希望が集まりました。アートフェアやアーティストインレジデンスを通じて、広野町をハブにした現代アーティストのコミュニティを創るという想いは、着実に形になってきていると思います。

上海K11での個展、「STILL VOICE」
K11というのは香港の不動産開発会社の新世界開発(NWD)が展開している、現代アートとショッピングをシームレスにかけ合わせた大型商業施設です。日本だと麻布台ヒルズがコンセプト的に近いかもしれないですね。上海、香港、広州、武漢、瀋陽、天津、深圳にあるそうです。僕が個展を開催したのは上海のK11の中のギャラリーの一つ。こちらで8月の一ヶ月の間、個展を行いました。
これはインストールが始まったところです。
インストールチームと僕。

こんな大きな空間でした。

新しいインスタレーション作品「The Grammar of Silence / 沈黙の文法」の準備が始まったところです。

まるで浮世絵に描かれた雨の中に立っているみたいですね。

設営2日目。上海で拾ってきたビニール傘を加工中です。

かなり完成に近づいています。

これは壁のキャプションを貼っているところです。

やっと完成しました。

レセプションです。ワイン片手に作品解説しています。

前回のメールマガジンでもお伝えしたように、新作だけで構成するという試みでしたが、来場していただいた方々や現地のアート関係者の方々の評判も良く、結果的には大成功でした。今回の個展で展示した作品の一部は12月の余白のアートフェア福島広野で展示する予定ですので、12月6日-7日は是非、広野町にいらしてください。
韓国のアートフェア「URBAN BREAK」に出展。
今はFrieze Seoulの会場になっているCOEXで8月初旬に開催されたストリートアートの祭典、URBAN BREAKに参加しました。スケジュールが非常にタイトで、上海のインストールとレセプションから東京に戻り、その2日後にはソウルに飛ぶという強行軍となりました。
僕のブースです。

僕が持っていったのは「Fossils from the future/未来からの化石」シリーズです。これはURBAN BREAKの運営サイドからのご指名でした。ブースはアーティストのアトリエをイメージして欲しいというオーダーでした。左と奥の壁面には、記号消費をクリッピングしたように、色々な商品を広告写真風に撮影したものを展開。右の壁面にはFossils from the futureシリーズの販売用の作品ポスターを展示しています。

そして床の数か所には砂を積み上げています。
これは砂を撒いている様子。

Fossils from the futureのコンセプトは「もしも現代のブランドロゴが入った商品たちが遠い未来に、化石として発掘されたとしたら?」というものです。ブースには二つの時間軸を設定し、左手と奥の壁面では現代を、床と右手の壁面では遠い未来を表現しています。床の砂は発掘作業で遺跡の表面から取り除かれたもののような佇まい。
韓国の辛ラーメンも新作として制作し、展示しています。

イギリスやタイのアーティスト、プロデューサーと一緒にトークイベントにも登壇してきました。

韓国は以前にCICAでのグループ展に参加したことはありましたが、直接こうやって現地に行って展示したのは初めてです。
URBAN BREAKは僕がいつも参加しているような現代アートのグループ展とは違う、ストリートアートに特化したアートフェアでしたが、僕はいまでも自分でピストバイクを組んで乗り回しているくらいで、こういうストリートな雰囲気も大好きです。運営チームとも食事をしたりと、とても仲良くなったので、いつか余白のアートフェアで交流出来たらいいなと思っています。
Book As Art 13に出展
もう始まっていると思いますが、ジョージア州のディケーターという町で開催されるThe Book As Art v.13: Mixed Messagesというグループ展に” Stories Not Used “OLD TESTAMENT” BOOK OF GENESIS”を出展しています。アトランタの中心部から5kmほどの郊外のアートセンターでの展示です。会期は9月12日から10月25日までです。
ラルナカ・ビエンナーレ2025に参加
キプロスの首都、ラルナカ市で開催されるラルナカ・ビエンナーレ4 “Along lines and traces”に「8 million traces」を出展します。こちらの会期は10月15日から11月28日です。
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